福音とは
2022-10-07
福音とは、文字通り「良い知らせ」という意味で、英語では「Good news」と訳されます。
この人生の中で、できれば良い知らせだけを聞いて生きていきたいものですが、現実はそう甘くはありません。わたしたちの耳には、絶えず罪悪と災いのニュースが飛び込んできます。すぐには自分の命に関わらないとしても、経済的な問題や、人間関係など、頭の重い問題が山積みです。将来には常に不安がつきもので、次は自分の番かと戦々恐々としながら生きていかなければならないのが人間と言えるでしょう。
そんなときに誰かが、あなたの将来は喜びに満ち溢れていると希望の知らせを伝えてくれたとしたら、どんなにうれしいでしょうか。
福音に込められた祝福
この労苦と悲しみの世の中に、希望の知らせを携えていらっしゃった方がまさにイエス様です。
マタイによる福音書 4:23 イエスはガリラヤ中を回って、諸会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、また、民衆のありとあらゆる病気や患いをいやされた。
イエス様は、わたしたち人類に「御国」つまり「天国の福音」を知らせてくださいました。天国とは、どのようなところでしょうか?
ヨハネの黙示録 21:1、4 わたしはまた、新しい天と新しい地を見た。最初の天と最初の地は去って行き、もはや海もなくなった。・・・ 彼らの目の涙をことごとくぬぐい取ってくださる。もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きも労苦もない。最初のものは過ぎ去ったからである。」
新しい天と地、つまり天国には、悲しみも嘆きも労苦もありません。また、死がなく、皆で喜び楽しみながら、永遠に幸せに生きるところです。このようなすばらしい天国があるということ、またその天国にどのようにすれば入れるのかというのが、イエス様が伝えてくださった天国の良い知らせ、福音です。
福音に込められた祝福について、もう少し詳しく見てみましょう。
エフェソの信徒への手紙 3:4~6 あなたがたは、それを読めば、キリストによって実現されるこの計画を、わたしがどのように理解しているかが分かると思います。この計画は、キリスト以前の時代には人の子らに知らされていませんでしたが、今や“霊”によって、キリストの聖なる使徒たちや預言者たちに啓示されました。すなわち、異邦人が福音によってキリスト・イエスにおいて、約束されたものをわたしたちと一緒に受け継ぐ者、同じ体に属する者、同じ約束にあずかる者となるということです。
福音によって「約束されたものをわたしたちと一緒に受け継ぐ者」、「同じ体に属する者」、「同じ約束にあずかる者」となるとあります。福音によって、天国を受け継ぐ者になり、キリストと同じ体に属する者になり、永遠の命の約束 (1ヨハ2:25) にあずかる者になれるのです。
この地ではちっぽけで何の力もないわたしたちですが、恐れ多くも神様と同じ体に属し、栄華なる天国を受け継いで、統治する者として永遠に生きられるというのですから、どれほど大きな御恵みでしょうか。
どのような人であっても、この福音を受け入れてこの御恵みにあずかりたいと願うはずです。では、果たして、福音とは具体的には何を指すのでしょうか。
福音の核心は新しい契約の過越祭
コロサイの信徒への手紙 1:23 ただ、揺るぐことなく信仰に踏みとどまり、あなたがたが聞いた福音の希望から離れてはなりません。この福音は、世界中至るところの人々に宣べ伝えられており、わたしパウロは、それに仕える者とされました。
この箇所で、パウロは自分は福音に仕える者とされたと記しています。しかし、次の句節を見てみましょう。
2コリントの信徒への手紙 3:6 神はわたしたちに、新しい契約に仕える資格、文字ではなく霊に仕える資格を与えてくださいました。文字は殺しますが、霊は生かします。
ここではパウロは、自分たちは新しい契約に仕える資格を与えられたと記しました。つまり、福音とは、新しい契約を指しているのです。新しい契約とは、 2000年前、イエス様が立ててくださり、御自ら行われ、弟子たちに教えてくださった救いの真理です。新しい契約には安息日礼拝や浸礼などがありますが、その核心的真理は、過越祭だと言えます。
ルカによる福音書 22:14、20 時刻になったので、イエスは食事の席に着かれたが、使徒たちも一緒だった。イエスは言われた。「苦しみを受ける前に、あなたがたと共にこの過越の食事をしたいと、わたしは切に願っていた。・・・食事を終えてから、杯も同じようにして言われた。「この杯は、あなたがたのために流される、わたしの血による新しい契約である。
イエス様は、弟子たちと過越祭を守られながら、新しい契約をお立てになりました。過越祭が新しい契約の福音の核心なのです。
エフェソの信徒への手紙3章では、福音によって、天国を受け継ぐ者になり、キリストと同じ体に属する者になることができ、永遠の命の約束にあずかる者になれると記録されてありました。実はこのすべての祝福が、過越祭に込められています。
ヨハネによる福音書 6:54~56 わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得、わたしはその人を終わりの日に復活させる。わたしの肉はまことの食べ物、わたしの血はまことの飲み物だからである。わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、いつもわたしの内におり、わたしもまたいつもその人の内にいる。
イエス様は御自分の肉と血を食べて飲む者は、「いつもわたしの内におり、わたしもまたいつもその人の内にいる 」「永遠の命を得る」と仰いました。新しい契約の過越祭のパンとぶどう酒は、イエス様の肉と血を表しています。過越祭を守り、祭りのパンとぶどう酒を食べて飲むことによって、「イエス様と同じ体に属する者」「永遠の命の約束にあずかる者」になれるのです。また、過越祭によって、神様の血を受け継いだ天の相続人、「天国を受け継ぐ者」になることができます(⇒天の家族制度)。
イエス様がわたしたちのために伝えてくださった、御恵み溢れるこの良い知らせを決して逃してはなりません。この地でどんなに疲れて辛く苦しくても、わたしたちには希望の知らせがあるではありませんか。福音の核心は、新しい契約の過越祭です。現在この新しい契約の過越祭を守っている教会は、全世界でわたしたち神様の教会しかありません。ぜひ過越祭を守って、神様が天と地で準備されたすべての祝福を受け取ってください。
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